SONY Neural Network Consoleは、みんなのディープラーニングだ!

SONYのNeural Network Consoleに心奪われてしまった

2017/8/17 SONYは人工知能(AI)を実現するディープラーニング(深層学習)の統合開発環境 Neural Network Console を無償公開しました。私は、 Neural Network Consoleの紹介動画をみた瞬間、恋に落ちてしまいました(笑)。

まず、騙されたと思って、このYoutubeの紹介動画を一度見てみて下さい。相当ヤバイです。 (2分33秒)。

一番心がトキメいたのは、プログラムを勉強しなくてもやれそうなこと。マウス操作で関数ブロックをドラッグ&ドロップやコピー&ペーストで組み合わせるだけ。ディープラーニングに興味はあるけど、何か実験をやってみる前に、時間を掛けてプログラムの勉強しなければならないのは嫌いなので(私、Pythonは全く触ったことがありません)。

そして、画面がとにかく美しい。ディープラーニングの設計、学習、評価が全てGUI操作できる。学習・評価については進捗がリアルタイムにグラフ表示され、まるで高級ワークステーションの様。

これが*Windows上で動き、しかもタダなのである。心奪われるのは当然だろう。

*Windows 8.1か10の64bitバージョンが必要です。

インストールの方法をご紹介します

まず、このURLをクリック https://dl.sony.com/ja/

 

「Windowsアプリではじめる」をクリック。

 

「メールアドレス」の欄に、自分のメールアドレスを入れて、「上記に同意して送信」をクリック(クリックできる様になるまで少しタイムラグあり)。そうすると、メールでダウンロード用のURLが届きます。

 

 

まず、【ダウンロードにおける注意事項】を見て下さい。
Visual Studio 2015のVisual C++再配布可能パッケージをまだインストールしていない場合は指定のページ(URL)をクリックして下さい(Windowsに最初からは入っていません)。

日本語を選んで、「ダウンロード」をクリック。

選択画面が出るので、vc_redist.x64.exe の方を選択し、ダウンロード。ダウンロードしたら、そのファイルをダブルクリックします。

ライセンス条項および使用条件に同意するをクリックして、「インストール」をクリック。

セットアップが完了したら、もう一度メールに戻ります。

 

今度は、「Down Load the Windows App」をクリックしてダウンロードします。容量は1Gくらいあります。

neural_network_console_100.zipというファイルがダウンロードされるので解凍します。インストールは、解凍したらフォルダーを丸ごとC:ドライブの直下に置くだけです。

*必ずしも、C:ドライブ直下でなくても良いですが、日本語名のフォルダーの下とか、Program Filesの下に置くと正しく動作をしないので注意して下さい。

C:ドライブ直下に置くとこんな感じ。私は、Windows10 を macbook air の boot champで動かしているので、BOOT CHAMP(C:)の直下に表示されています。

さて、いよいよNural Network Consoleの起動です。一番下にあるneural_network_console(アプリケーション)をクリックします。

最初に、Visual Studio 2015のVisual C++再配布可能パッケージをインストールしてあるか?と聞いてくるのでOKを押す(インストールしていても、していないくても、一応聞いて来ます)。

そして、「I agree」をチェックして「Apply」ボタンを押せばOK。

 

ディープラーニングを動かしてみよう

とりあえず、事前に登録されているサンプルを動かして見ましょう。

一番上のサンプルプロジェクト(01_logistic_regression.sdcproj)をクリックします。これは、手書きの数字の「4」と「9」を識別するプログラムです。

 

サンプルデータの読み込みを開始します。数分くらいかかります。

 

では、学習をやってみましょう。右上にあるTrainingの「▶︎」ボタンを押します。

 

学習の進捗度がリアルタイムにグラフ表示されます。1500個のデータで学習を行いました。うーん、美しい。

続いて、評価をして見ましょう。右上にあるEvaluationの「▶︎」ボタンを押します。

評価が完了しました。中央上部にある、Confusion Matrixのラジオボタンを押します。

評価の結果は、手書き数字「4」と「9」の識別を500個やったところ、95%の精度で識別できたとなりました。

これはみんなのディプラーニングだ!

今回、サンプルを動かしただけですが、あっという間にディープラーニングを動かせたことに、私自身は大興奮状態です。

今まで、ディープラーニングをやろうと思ったら、まずプログラム言語の勉強(Python、C++とか)をして、そして開発環境の整備(TensolFlow、caffe、Chainerとか)してとか、フツーな人がやってみようと思うにはとてもハードルが高かった。

いわば、極々一部の人のディープラーニングだった。

しかし、SONYのNeural Network Consoleの出現によって、フツーな人でも、あっという間にディープラーニングを動かせる時代になった。

プログラムが全くできない私でも、なんとか動かせそうです。

これは、みんなのディープラーニングではないでしょうか。

2 件のコメント

  • 大変良い勉強になりました。
    自分もご案内の通りやってみようと思います。
    ただ、
    “logistic regression”は 原始的なperceptronで、「deep learning」netの特殊場合としてもいいかもしれないが、この分野では、通常、”logistic regression”は 「deep learning」と区別する存在です。

    なので、あなたはまだ「deep learning」にキスしていないかもしれません。(恋に落ちておられてて、興奮されているのは分かりますが)

  • topytypeさん
    コメントありがとうございます。
    ディープラーニングをかなり勉強されている方なのですね。
    ディープラーニング初心者の私のブログにコメントを頂き、大変光栄です。

    さて、ご指摘の件ですが、Webで調べて見たところ、他のブログでも、ロジスティック回帰(Logistic Regression)をdeep learningの1種として扱っているようです。

    しかし、仰られるように、全結合層だけの1層なので、確かにdeepではないですね。
    少なくとも複数層ないと物足りないかもしれません。

    まあ、SONYさんが、チュートリアルにこのサンプルを入れられていますので、特別にdeep leraningの仲間に入れてあげることにしましょう。

    今後もお気付きの点がありましたら、コメントを頂ければ幸いです。

    今後とも、よろしくお願いします。

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    ディープラーニング・エンジニアを趣味でやってます。E資格ホルダー。 好きなものは、膨大な凡ショットから生まれる奇跡の1枚、右肩上がりのワクワク感、暑い国の新たな価値観、何もしない南の島、コード通りに動くチップ、完璧なハーモニー、仲間とのバンド演奏、数えきれない流れ星。